コラム
COLUMN

これぞアメリカンパワー!HEMIエンジンの歴史と魅力

2021.07.12

轟くようなV8サウンドのマッスルカーに誰しも一度は憧れるものです。より大きなパワーを求めて開発競争を行っていた1950年代に登場した、OHV式エンジンのヘミエンジンは、現代の車にも搭載されるほど息の長いエンジンとなりました。

今回は、エンジンの方式の解説とともに、マッスルカーを支えたヘミエンジンの特徴に迫ります。

ヘミ(HEMI)エンジンはアメリカ車の象徴

ヘミ(HEMI)エンジンは、1950年代以降に、アメリカクライスラー社が開発、製造を行った半球型の燃焼室を持つV8ハイパフォーマンスエンジンです。

ヘミとは、半球状を意味する「ヘミスフェリカル(Hemispherical)」の短縮系で、燃焼室の形状がそのままエンジンの呼称になりました。

マッスルカー全盛期のパワー競争を戦った

ヘミエンジンは機構上、高出力化が容易だったため、マッスルカー全盛期に巻き起こった自動車メーカー各社のパワー競争において優位性を発揮。特に、1964年に第二世代としてヘミエンジンが復活すると、NASCARレースでも活躍し、1970年代初頭まで人気を博しました。

NASCARレースでヘミエンジンが活躍したことで、アメ車の象徴であるV8ハイパワーエンジンというイメージを作り上げたと言っても過言ではありません。

エンジンの歴史とヘミエンジンの魅力

ヘミエンジン登場の背景には、高出力化を求める時代背景がありました。

1950年代に入ると、いわゆるビッグ3と言われるGM(ゼネラルモーターズ)、フォード、クライスラーで、仁義なきパワー競争が勃発します。

これまでのエンジンの高出力化が困難になっていたことから、各社新型のエンジンの投入を余儀なくされたのです。

高出力化に対応できなかったサイドバルブ式エンジン

ヘミエンジンの登場までは、サイドバルブ式のエンジンが主流でした。

サイドバルブ式エンジンとは、給排気バルブがシリンダーヘッドではなく、シリンダーと並んで配置され、バルブの傘も上向きに取り付けられていました。

燃焼室が横に長い構造で、圧縮比を高めづらく、燃焼効率も良くなかったため、高出力化が難しいという構造的な問題を抱えていました。

OHVの登場とOHVの弱点を見事に克服したヘミエンジン

OHVのメリットは、バルブを燃焼室上部に取り付けることにより、燃焼室をシンプルでコンパクトな円筒状の形状にできることです。ピストンの運動方向である上下方向に圧縮と給排気ができることで、より圧縮と燃焼の効率を高めることができます。

一方で、通常のOHVの大きなデメリットとして、給排気バルブの直径が限定されているため、エンジンの高出力化に欠かせない、バルブの大口径化ができないという弱点がありました。

燃焼室上部にバルブが配置されるということは、バルブの配置スペースは、シリンダー直径が最大となります。このスペースに、少なくとも給排気2つのバルブを収める必要があり、バルブの直径が制限されてしまうのです。

そこでヘミエンジンは、燃焼室上部が半球状にすることで、シリンダーの直径以上にバルブの取り付け面積を稼ぐことができ、バルブの大口径化が可能にし、OHVの最大の弱点を克服しました。

また、バルブに角度をつけて配置することで、燃焼室内の気流をスムーズに動かすことができるという効果があり、バルブの大口径化と併せて給排気効率を劇的に向上。結果として、それまで以上の高出力化に成功しました。

高回転型DOHCエンジンとの戦い

自動車史において大きな影響を与えたヘミエンジンですが、高回転化しにくいという弱点があります。

これは、OHVエンジン全般に言えるデメリットですが、プッシュロッドでカムシャフトの動きをエンジン上部のバルブに伝えるため、高回転になると、動作の遅延やプッシュロッドそのものの重量が問題になってしまいます。

一方で、バルブを作動させるカムが上部にあり、ピストンの開閉を直接行う(ロッカーアームタイプを除く)DOHCは、慣性によるロスが少なく高回転化しやすくまります。

ヘミエンジンがアメリカで進化したのは、ストップ&ゴーが多く、高回転化することで高出力を得るDOHCエンジンよりも、比較的低中速でのパワフルな走りを要求するアメリカの道路事情もあったのかも知れません。

ヘミエンジン搭載の代表的車種の紹介

ヘミエンジン搭載の車種は、ザ・アメ車といった骨太な車種が多いのが特徴です。

マッスルカーブームを支えた名車など、ヘミエンジン搭載の代表車種を紹介します。

クライスラー・ニューヨーカー

1939年に登場したクライスラーの高級車で、2代目のモデルから、第一世代と呼ばれる、「FirePower Hemi」V8ヘミエンジンを搭載していました。

0-60マイル加速で10秒をマークするなど、パワーアップ競争の先頭に立ち、1950年代末には、350馬力もの出力のエンジンを搭載。名実ともに大型・豪華・ハイパワーを競うアメリカ車全盛期のモデルでした。

ダッジ チャージャー

マッスルカーの火付け役となったクライスラーが、GM、フォードのマッスルカーのヒットを横目に、1966年に満を持して発売したのが、第二世代のヘミエンジン搭載のマッスルカーです。

最上位グレードには、400馬力オーバーの426Hemiエンジンが搭載され、0-60マイル加速はわずか6秒弱という俊足ぶりでした。

クライスラー300 SRT-8

最後に紹介するのは、新世代のヘミエンジンを搭載した、クライスラー300 SRT-8です。2005年に登場したクライスラー300 SRT-8は、クライスラー社が誇る高級車で、最上位グレードにヘミエンジンが搭載されています。

ただし、新世代ヘミエンジンのシリンダーヘッドは、ヘミエンジンの代名詞とも言える、半球状のシリンダーヘッドではありません。

しかしながら、1立法インチあたり1馬力と言われる高出力は維持しており、さらに、軽負荷時に4気筒を休止させる可変シリンダーシステムを採用するなど、さらに進化したヘミエンジンとなっています。

まとめ

大型で低中速域からパワーを発揮するV8エンジンは、国土が広大なアメリカだからこそ進化したとも言えます。

サイドバルブの弱点を補うOHVエンジンが登場し、さらにそのデメリットを克服して開発されたヘミエンジンは、1950年代のパワー競争の波にも乗り進化を続けました。

1970年代のオイルショックの影響で、一度姿を消すことになりますが、近年、新たな環境性能を追加。誕生から60年以上経った今でも、最上級モデルに搭載されるヘミエンジンが今後はどう進化していくのか注目したいところです。

[ライター/旧車王編集部]

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